鉄道沿線のカメラ監視
~広範囲に設置されたカメラの映像を一括で監視します~
<概要>
鉄道沿線には踏切や駅、車庫、分岐器、トンネルの出入り口等、広範囲にわたって監視カメラが設置されているケースがあります。例えば踏切であれば、踏切装置の動作確認や踏切事故を防止するためにカメラ映像が活用されています。また、駅では不審者に対する迅速な対応を実現するなど、防犯目的でもカメラが設置されています。それからトンネルの出入り口であれば、大雨が降った際に線路が土砂や水で埋まっていないかを確認するなど、防災の観点から導入するケースもあり、様々な目的で各所に監視カメラが設置されています。しかし、従来のシステムや機器ではカメラ映像を一括で管理するのは難しいケースも多く、SDカードの交換やデータ抽出の作業等が手間になる、電 車走行によって発生するノイズで機器の故障が多発する等、運用上の課題があります。このような広域に設置された監視カメラを効率的に運用・監視する方法についてご紹介します。
<課題>広範囲に設置されたカメラのメンテナンス
映像の確認からメンテナンス、故障時の対応まで、鉄道沿線の広範囲に設置された監視カメラには、多くの駆け付け工数がかかっています。
1、広範囲に設置されたカメラのデータを現場でしか確認できない
監視カメラのデータは、カメラ周辺に設置された装置内部に保存されており、現場でしかデータを抽出できないケースが多々存在します。鉄道沿線上の広範囲にわたりカメラが設置されているので、各地の映像データを集めるだけでも一苦労です。
2、鉄道のノイズによる厳しい環境下での設置
鉄道の沿線では電車が走行する関係上、電源ノイズの発生や、 大きな負荷変動により電源電圧が不安定になり、瞬停(瞬間停電)が起こることもあります。そのため、こういったノイズや不安定な電源にも耐えられる堅牢なデバイスが必要です。
3、SDカード交換等のメンテナンスコスト
監視カメラのデータをSDカードに貯めるケースも多くありますが、SDカードは定期交換が必要でそのコストは想像以上に負担となります。特に、カメラが踏切や駅、車庫、分岐器、トンネルの出入り口等、広範囲に設置されているため、こういった現場へ駆け付けてのメンテナンスが運用コスト増加につながっています。
4、故障に気づかず、必要なデータが録画できない
遠隔監視のシステムがないと、現場でメンテナンスを行うまでシステムが止まっていることに気づくことができず、気づいたら録画が止まっているといった場合もあります。
<アムニモの解決方法>監視カメラを一括で管理し、効率的な運用を実現
堅牢性の高い製品を利用し、広範囲に設置されたカメラ映像を一括で遠隔監視することで、現場への駆け付コストを抑え、効率的な運用が可能となります。
1、広範囲の映像を1つの画面を切り替えながら一括で監視可能
踏切や駅、車庫、分岐器、トンネルの出入り口等、広範囲に設置されたカメラの画像を、遠隔操作で簡単に閲覧できます。例えば、中央の指令室等で、一つの画面を切り替えながら複数箇所の欲しい時間帯の映像データを取得可能です。アムニモはこのような映像データを表示・管理するアプリケーションも提供しており、ハードウェアと同じメーカーのシステムを使うことで安定稼働を実現できます。
2、ノイズや瞬停に強い高信頼性なハードウェア
アムニモの製品は、産業用の LTEゲートウェイであるため高い耐環境性能で安心して利用できます。例えば、製品に内蔵された電源バックアップ機構※1により、瞬停(瞬間停電)が起こっても、安定的に動き続けることができます。また、SPD※2を搭載した屋外版の製品を利用することで、雷に対する対策も万全です。
※1 特許取得済(第6954423号)
※2 SPD(Surge Protective Device): サージ防護デバイスのことで、雷サージを安全に放出し、過電圧・過電流が機器を破壊するのを防ぐ保安器です。「避雷器」とも呼ばれます。
3、SSD活用によりメンテナンス不要
SDカードではなく大容量記録装置であるSSDを活用することで、SDカード交換の手間をなくし、メンテナンスコスト削減につなげることができます。
4、死活監視および自動復旧機能による安定稼働
監視カメラが動き続けているのか常に死活監視を行い、異常停止時には自動でリブート(再起動)することで、カメラを自動復旧させることができます。また、遠隔地からインターネットを経由しての復旧作業や、異常時のデータも遠隔から取得できるので、現場へ赴いての復旧作業を最小化・効率化することができます。
アムニモエッジゲートウェイAG10の適合鉄道規格
アムニモのエッジゲートウェイAG10が適合している鉄道規格は下記の通りです。
これらの日本工業規格は、鉄道車両や鉄道信号保安装置で通常発生する振動環境や衝撃環境条件に用品が耐える能力を証明することを目的としています。 |